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2006年9月 2日 (土)

にっかわでニッカ!?

宮城峡の話です。
蒸留所の脇を流れる新川(にっかわ)川が、宮城峡ウィスキーの大元になります。
にっかわ…ニッカ!?んっ、洒落ではありません。別に後からちなんで名前を付けたわけでもありません。
偶然ですが、本当です。

Miya2_1「宮城の車窓から」
宮城峡には車で行く場合が多いそうですが、私たちは飲みたいのでもちろん電車です。仙台から仙山線で40分、作並駅はもう少し行けば山形県というところです。駅からシャトルバスで蒸留所へ向かいます。平日はタクシーか徒歩でということになりますが、タクシーは事前に予約しないと駅前には1台も待ってはいませんので注意。
 
Miya3_1駅からは車で10分程度で、国道48号を曲がるとすぐに入口があります。実は本当の入口(受付)は広瀬川沿いを工場の側道を下って一番下流側にあります。ここから場内の道路に沿って見上げると、正面に鎌倉山が見えます。そして左側の手前にはカフェスチルの高い建物があり、左手には池があって白鳥や鴨がいます。奥には広い草地が広がり、手入れが行き届いて大変綺麗です。ちょっと足を踏み入れるのに躊躇されますが、入っても全く問題ないそうです。行楽シーズンにはよいお弁当スポットになるそうです。工場なのに電信柱が見あたらず、ほとんどが地中配管されているそうです。40年近く前に造られたのに、ここまで景観や環境に配慮されていることは驚きです。効率を考えれば、入口は国道の近くにするでしょうし、山など見えなくても別に問題ありません。
 

Miya4_1蒸留所の仕込み水は新川(にっかわ)川の伏流水を使っています。本当にこの場所から取水しています。写真にはありませんが、取り込みのための設備もありました。「新川」は元々この付近の地名で、川も地名に由来しています。ここから200m下流で広瀬川と合流します。別に川の名前でここに蒸留所を造ったわけではなく、かの竹鶴翁が新しい工場を探しているときに、取水口の近くで持参したハイニッカを川の水で割って試したところ、大変合ったので決めたそうです。
夏場は水不足になるので、行政との取り決めで取水はしないそうです。ということは、蒸留所もウィスキーの仕込みをしていません。今の時期は設備の保守点検などを行うそうです。作っているところが見られないのは残念ですが、実は…。
Miya5_1Miya6_1
 
 
 
 
 
 
 
 

左の写真で、配管がジャングルのようになっているのがカフェスチル棟の内部です。右側に移っているのが、本体部分と私たちを案内してくれた、ベテラン技術者の伊藤さんです。今回は蒸留所のご厚意で、特別に建物内部も見学することができました。カフェスチルは2階建てのようなもので、奥側に見える積み重なった箱の部分でアルコール化した麦汁を蒸気で蒸して気化させます。手前側の黄色パイプのついている箱部分で冷却して液体のアルコール分を取り出します。実は、この冷却させる部分は気化させる部分の上に乗っているが本当で、本来ならカフェスチルはもっと背の高い設備なのだそうです。2つに分けているとはいえ、非常に大きな装置です。ここにはこのカフェスチルが2基あり、戦後の高度成長期(70年代)には24時間フル稼働していたそうです。とてもよい時代だったとは伊藤さんの談。今はだいたい1基が動くだけだそうです。

Miya7
カフェスチルに付いていた銘板です。
1963年製。
おっと、私と同い年です。ちょっと嬉しいです。
 
 
 Miya8こちらは見慣れたポットスチル。余市蒸留所と同じで、上部にしめ縄がされています。
 
 
 
 
 
Miya9見学コースではない、普通の貯蔵庫を見せて頂きました。倉庫と倉庫の間は、もう一棟倉庫が建てられるほど空いています。ご存じの通り、ウィスキー造りは長い時間が掛かります。もし、何らかの災難が発生した場合に、倉庫が広範囲に被害を受けることは避けなければなりません。それがこの贅沢ともいえる建物の配置です。
 
 
 
Miya10倉庫の中です。意外にも見えますが、樽は2段重ねです。ちょっともったいない気もしますが、竹鶴翁の考えでは、樽は土間に転がしておくのが一番だそうです。ですから、倉庫の中も下は土のままです。森の空気からだけでなく、土からも樽は何かをもらっているのです。3段でも4段でも重ねて置いても樽は丈夫なので問題ないそうですが、やはりいいもの作るにはこれくらいがいいのでしょう。それと、一つの倉庫に同じ年の樽を集中させることはないそうです。ある程度分けて置くことで、やはり万が一の場合のリスクを軽減しているようです。
倉庫の中には所々黒カビが生えています。このカビは弱いアルコールを好む種類だそうで、流石樽が呼吸しているのだなと分かる次第です。
 
 Miya11伊藤さん曰く、外の木々も黒くなっているとのこと。確かに幹が黒い。という事は、僅かながら樽から漏れだしたウィスキーが森の中にも漂っているのです。ここの森は、酒飲みには最高の森林浴が出来るというわけです。

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